異文化理解はかくも難しい


 ここは、日本じゃないどこか、なのだろうか?

 私はカフェにやってきたのだが、肌の白い人や黒い人がいっぱい。アジア系が見当たらない。そして何故だか不思議なことに、甘い飲み物ばかり売っている。緑茶も砂糖入りで、甘い。“そういえば、中国かどこかだっけ?ペットボトルのお茶も甘いので、日本の感覚で買うととんでもないことに、なんて話を誰かに聞いたなあ。でもここ、中国じゃなさそうだし”などと考える。
 ここ(カフェ)に来る前に、絵里ちゃん(仮名)の冷蔵庫から勝手にお茶を飲んで来たのだが、絵里ちゃんはいたく機嫌を損ねて「必ず代わりのお茶買ってきて!」と言っていた。なるほどこういう環境ならば、普通の(甘くない)お茶を買うのが難しいのだろう。彼女に悪いことをしたな、なんとか日本製?ペットボトルを探して帰らねば…と思った。

 カフェの客は皆、自分の好きな飲み物についての話をしていた。コーラだ!ココアだ!と激しく主張しあっている。
 ここは外国か、と見まがうような人種構成ながら、言葉に困る事はなさそうだった。だって皆日本語を話していたから。しかし、日本語と言ってもちょっと妙な日本語だ。テレビの洋画の吹き替えみたいな不自然さである*1
「あなた麦茶に砂糖を入れて飲んでるの!?あぁ…、ボブ。お願いだからひとこと言わせてくれるかしら。あなたの個人的な好みは尊重したいけれど、それを私に押し付けるのは止めてほしいの。いいこと?」
「僕もひとこと、忠告させてもらうよ。メアリー、君は何に対しても頑なな姿勢を崩そうとはしないね。そういう態度がいつも余計なトラブルを招いていることに、君はもう気が付いてもいい頃だと思うよ。確かにロイヤルミルクティーも悪くない。でも想像してごらん?勇気を出して一歩踏み出せば、もっと豊かな世界が広がっているんだ。君はその世界を知るべきだ」
 喉は渇いていたが、私はなんだかいたたまれなくなって、カフェを後にした。

 続きはほとんど忘れてしまったが、ざっと記しておくと、「中華料理人の彼氏(夢内彼氏)の家に進入、お茶を探して勝手に掃除をする、茶が見つからず家に帰ろうとしているところに彼氏が帰って来、次々とご近所がやってきて宴会が始まり、巻き込まれる」 → 目覚め。   ――(はてな夢日記

*1:最近は不自然じゃないのかもしれないけど。フィルムがカットされているのが嫌で、テレビで映画を見ることが無くなったのでよく分からない