しおり(仮名)、ソロデビュー


 アジアの市場のような場所で矢部さん(仮名)と待ち合わせ。待っている間に韓国書籍の図書館に行ったり中国研究者集団の中に折口さん(仮名)を見つけたり香山さん(仮名)が宿題を手伝ってくれたり、いろいろと動きは有ったのだがとりとめない展開なので割愛。
 遅れてやって来た矢部さん以外にもいろんな人たちが集まってきて、皆でデパ地下の生ジュースコーナーのような雰囲気のテーブルで一休みする。その中の一人に、アコースティックバンド(?)の活動をしている、しおりさんが居た。普段彼女ははトリオかデュオで活動しているのだが、ソロ活動を始めたのだと話している。ただ、ソロ活動の内容は「楽器じゃなくてダンス」なのだそうだ。
 「こないだのライブ、“へっぽこダンスなんで気軽に見てください”と挨拶した段階では皆暖かい微笑みで見てくれてたんだけど、あたしがひたすらくねくねと動き出すとシュールな空間が広がった」と、こともなげに語っていた。
 相変わらず色々な活動をするもんだと感心して聞いてたら、ふと壁にしおり氏に関するポスターが貼ってあるのを見つけた。こちらは、学祭のような場で教室を借りて「死名(しな)のナントカカントカ」という店名だかパフォーマンス名だかで何かやるらしい。お客さんがその時身に付けているもの(バックや携帯等)でも、改めてその場に持ち込んだものでも何でも良いので、コレと指定した物に対し、即興で名前を付けてくれるという活動らしい、たぶん。…というのが、よく分からないながらもポスターの内容を読んで、大体つかんだところだった。履いているスリッパに「情熱のタスマニア」と名付けたり水槽のマリモに「偽モリゾー」と名付けたりする至極どうでもいい活動なのだが、やはり私は、色々な活動をするもんだと感心していた。