パーティーへ行く


 昨日の夢が影響しているのか。また家にお迎えがやってきた。今度は仮装同窓会パーティー(?)へのお誘いだった。突然の事になかなか準備が出来ずグズグズした挙句「もう、面倒だから仮装はナシでいいや」と諦めて玄関に行くと、迎えに来た理沙ちゃん(仮名)が「大きなつづらを背負ったお婆さん」という、どういうコンセプトかよく分からない仮装をしていた。つづらが重いらしく、待たされたことに怒っている。彼女に平謝りしながら会場へ向かった。
 会場に着いて周囲を見渡したところ、同窓会と言っても特にどういう所属の人間の集まりという訳でもなく、単に私の知り合いが大勢集まっている(知らない人も大勢集まっている)という様子。そこは夢だから、私に都合よく出来ているものである。さらに仮装と言っても、仮装している人間は1割に満たないようだ。疲れる格好でやって来た理沙ちゃんを気の毒に思った。
 このパーティーはどこぞの企業が協賛しているらしい。かなり大きな会場、豪華なセット、美味しそうな料理が並び、特別ゲストとやらが何人も来ていた。大きな会場なので把握しきれないが、その中で私が見つけたゲストは長嶋茂雄ジャイアント馬場だ。お好きな人には堪らないゲストなのだろうが、野球もプロレスもよく分からない私には、おそらくありがたみが分かっていない。しかし東京に住む割には有名人を直接見る機会が無く、何でもキャーという私にとっては(若かりし頃不覚にも、代々木八幡?でラッキィ池田を見かけてキャーと叫んでしまったくらいだ)充分に興奮する状況であった。この興奮を誰かと分かち合えないものか。私はふと知人を見つけ、話し掛けた。
 「松村(仮名)さん!松村さんってジャイアント馬場のファンじゃなかったですか?サイン貰ってきたらいかがですか?」 しかしあっさり「いや、俺が好きなのは猪木だから。今日は猪木は来てないよ。」と否定され、少し寂しい思いをした。