トイレ!トイレ!トイレ!

 いつもの如く、リアルでの尿意が夢に影響したというパターンだ。
 私は小学校高学年。とにかく尿意をもよおしてトイレに行きたい。しかしどこに行っても行列ばかり。安住のトイレを求め、さまよい歩く私。
 とうとう別校舎となっている低学年児童の教室がある建物までやって来た。線路に面した壁を乗り越え、窓をくぐるとすぐそこはトイレの個室。やった!速攻で鍵をかける私。
 しかし、このトイレはドアの下の部分の空間がかなり開いている、足元が見えるタイプのトイレ(洋風)なのだが、そこから小さな女の子が不思議そうな顔でこちらを覗き込んでいるのが見えた。しまった、人が居たのか…。そりゃあ突然人が居なかったはずの個室からニョッキリ足が出てきたら不審に思うだろう。失敗したな…と思いながらドアを開けてみた。すると、ここも凄い行列が!ああ、私は下級生のトイレで大人気なく横入り(横どころか、…何と表現すべきか分からないが、とにかくとんでもない順番抜かし)をしたことになっている!(まあ、皆「横入りされた」というより突然現れた不思議な人、という目でこちらを見ているが…。)
 これはオチオチ尿の排出などしていられない。私はその場をやり過ごすべき言葉を持たず、しかし黙っている事にも耐えられず、「やっ、やあ!今何時?」と先頭の子に笑顔で話しかけた。「3時」という返答をされ、「ありがとう!じゃ!」と爽やかに言い放ち、窓から抜け出して再び線路へ。そのままプラットフォームへ上がり込む。
 ちょうど止まっていた電車の中に次々に入ってみるも、「この列車にはトイレを設置しておりません」というシロモノばかりだ。ごうを煮やした私はうっかり新幹線の中に入ってしまう。お約束のように扉が閉まり、閉じ込められる私。しまった!まあ良い、品川だか横浜だか、近くで降りよう、と考えるも、そこで何だかふっと意識が遠くなった。再び気が付いた時には、既にそこは広島。ひええええ!電車賃どうしよう!と青ざめる。